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焼入れ後の形彫り放電加工|高硬度材の追加工・修正加工

焼入れ後の形彫り放電加工|高硬度材の追加工・修正加工
銅電極と底付き凹形状の関係を示す加工イメージ。実際の加工中写真ではありません。

「焼入れが終わった部品に、溝や凹形状を追加したい」
「「焼入れが終わった部品に、溝や凹形状を追加したい」
「熱処理後に設計変更が発生した」
「荒加工で残した部分を、焼入れ後に仕上げたい」

金型や精密部品では、焼入れ後のワークに追加工・修正加工が必要になることがあります。

高硬度材の切削が可能な場合もありますが、深溝・小R・底付き形状などでは、工具の摩耗や剛性、干渉が加工上の課題になります。

阪神精工では、現在のワーク状態と図面を確認し、形彫り放電加工をはじめ、形状に応じた加工方法を検討します。

焼入れ後の加工は、硬度と形状から方法を検討

焼入れ後は、熱処理前と同じ工具・加工条件をそのまま適用できるとは限りません。

特に、次のような形状では、材料の硬さに加えて工具の届き方や保持条件も確認する必要があります。

  • 細く深い溝
  • 底を残す凹形状
  • 小さな内コーナーR
  • 工具を長く突き出す必要がある部分
  • 工具やホルダーが干渉する部分

「焼入れ済みだから加工できない」と判断する前に、切削・放電・研削などを含めて加工方法を検討することが大切です。

形彫り放電加工が高硬度材の加工候補になる理由

形彫り放電加工は、電極とワークの間に放電を発生させ、その熱エネルギーで材料を除去する方法です。

刃物による切削力を加えずに加工するため、電気を通す高硬度材に対して、深い凹形状や細溝、小Rなどを加工する方法として検討できます。

ただし、材料が硬くても加工できることと、すべての形状・精度要求に対応できることは別です。電極の進入方向、干渉、加工液の流れ、電極消耗なども確認が必要です。

詳しくは、形彫り放電加工をご覧ください。

深溝・小R・底付き形状の追加工

焼入れ後の形彫り放電加工では、例えば次のような加工を検討します。

  • 荒加工済みの凹形状を仕上げる
  • 切削で残ったコーナー部分を加工する
  • 底付きの溝やポケットを追加する
  • 金型の一部分を図面に合わせて修正する

加工する形状に応じて電極を製作し、放電ギャップや電極消耗を考慮して工程を検討します。

小R形状についても、指定されたR・深さ・公差を確認して判断します。完全な角や任意の微細形状を無条件に加工できるわけではありません。

追加工では、既存形状との位置関係が重要

完成に近い部品への追加工では、追加する形状の寸法だけでなく、既存の穴・外形・基準面との関係が重要です。

例えば、既存穴から一定距離に溝を追加する場合は、穴中心と追加溝の位置関係を確認します。

主な確認事項は次のとおりです。

  • 加工位置の基準となる面・穴
  • 既存形状からの距離
  • キー溝などとの角度位置
  • 現在のワークを保持できる部分
  • 傷を避ける必要がある仕上げ面

追加工箇所だけを示した図面ではなく、基準と部品全体の位置関係が分かる資料をご提供ください。

ワイヤーカットと形彫り放電の使い分け

焼入れ後の加工でも、形状によって適した方法は異なります。

加工形状主な検討方法
貫通した異形穴・スリット・外周輪郭ワイヤーカット放電加工
底付きの凹形状・溝・ポケット形彫り放電加工
平面・板厚などの仕上げ研削・研磨加工
切削工具で加工可能な形状マシニング加工など

阪神精工では、形彫り放電に加え、ワイヤーカット・マシニング・研削設備を保有しています。加工法を先に決めるのではなく、形状・材質・要求精度から工程を検討します。

ワイヤーカット放電加工についてはこちら

残っている加工代と、修正できる範囲を確認

同じ完成形状でも、素材状態から加工する場合と、荒加工後の仕上げ代だけを除去する場合では、加工内容が異なります。

ご相談時には、完成図に加えて、現在どこまで加工されているかが分かる情報をご提供ください。

また、放電加工は材料を除去する加工です。穴や凹形状を大きくする修正と、削りすぎた部分を元に戻す修正では、必要な対応が異なります。

追加で除去できる材料が残っているか、修正後の寸法や肉厚が成立するかも確認します。

加工面の品質と仕上げの要求も確認

形彫り放電加工は切削力を加えない一方、放電による熱を利用する加工です。

加工条件によって、加工面には再凝固した層などが生じるため、「熱の影響がない加工」とは言えません。

金型や摺動部などで、表面粗さ・加工面の品質・後工程の仕上げに指定がある場合は、図面や仕様書に明記してください。要求に応じて加工条件や仕上げ工程を検討します。

ご相談・お見積りに必要な情報

確認項目ご提供いただきたい内容
材料・熱処理材質、熱処理内容、硬度
ワークの状態全体寸法、現在の加工状態、表面処理の有無
加工形状追加・修正箇所、深さ、コーナーR
基準・精度加工基準、位置関係、寸法公差
加工面表面粗さ、仕上げや加工面品質の指定
加工代残っている材料、荒加工後の寸法
製作条件数量、希望納期

設計変更の場合は、変更前と変更後の図面があると、修正箇所を確認しやすくなります。現品写真も、現在の状態を把握する補足資料になります。

焼入れ済み部品の追加工・修正加工をご相談ください

阪神精工では、形彫り放電加工機として三菱電機「EA12E-FP60EA」、アイトロニクス「Ax1601」を保有しています。

「焼入れ後に深溝を追加したい」
「底付き形状を修正したい」
「完成に近い部品を作り直す前に、追加工の可否を確認したい」

このような場合は、完成図面と現在のワーク状態、追加・修正箇所が分かる資料をお送りください。

材質・硬度・形状・加工基準・要求精度を確認し、現在の部品状態から加工可否を検討します。

焼入れ後の追加工・修正加工のご相談はこちら

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