焼入れ後の部品を1個から追加工|穴・キー溝・輪郭変更|阪神精工

「焼入れまで終わった部品に、穴を追加したい」
「組み立ての段階で、キー溝が必要になった」
「設計変更が入り、完成に近い部品の輪郭を修正したい」
焼入れ後の部品でも、形状や材質によっては追加工を検討できる場合があります。
阪神精工では、ワイヤーカット放電加工・形彫り放電加工・細穴放電加工などを活用し、焼入れ済み部品の単品追加工を1個からご相談いただけます。
完成図面と現在のワーク状態を確認し、追加する形状、加工位置、基準、要求精度から対応可否を検討します。
焼入れ後に追加工が必要になる場面
部品製作では、熱処理前に主要な形状を加工していても、その後に変更や追加加工が必要になることがあります。
例えば、
- 試作機の組み立てで追加穴が必要になった
- 軸への取り付け方法が変わり、キー溝を追加したい
- 相手部品との干渉部分を除去したい
- 設計変更で切欠きやスリットが必要になった
- 熱処理前に残した加工代を仕上げたい
- 既存部品を設備改造に合わせて変更したい
といったケースです。
この段階では、完成形状だけでなく、現在の部品にどれだけ材料が残っているか、どのように保持できるかも重要になります。
1個だけの追加工もご相談ください
追加工は、必ずしもまとまった数量が必要になるものではありません。
試作品、専用機部品、設備改造用の部品などでは、1個だけ変更したい場合もあります。
「新しく作り直す前に、追加工で対応できるか確認したい」
「支給する部品に、必要な箇所だけ加工してほしい」
「他の形状は完成しているので、キー溝だけ依頼したい」
といったご相談にも、図面と部品の状態から加工方法を検討します。
なお、単品でも加工内容によっては、専用電極や保持治具、加工データの準備が必要になります。数量と形状を確認したうえで、お見積りします。
穴・キー溝・スリット・輪郭変更などの追加工
焼入れ後の部品について、次のような追加工をご相談いただけます。
| 追加・変更したい内容 | 確認する主な条件 |
|---|---|
| 丸穴・小径穴の追加 | 穴径、深さ、位置、貫通の有無 |
| キー溝の追加 | 溝幅、深さ、長さ、角度位置 |
| 異形穴への変更 | 現在の穴形状、完成輪郭、内角R |
| スリット・切欠きの追加 | 幅、長さ、板厚、残る部分の厚さ |
| 外周輪郭の変更 | 除去範囲、既存形状との位置関係 |
| 底付き溝・凹形状の追加 | 深さ、底面形状、電極の進入方向 |
追加工は、材料を除去して形状を作る加工です。
現在の穴が完成寸法より大きい場合や、必要な位置に材料が残っていない場合などは、除去加工だけでは目的形状を作れません。変更前と変更後の図面があると、確認しやすくなります。
形状に応じて放電加工を使い分けます
焼入れ後の追加工だからといって、すべて同じ加工方法になるわけではありません。
貫通するキー溝・異形穴・外周輪郭
ワイヤを通せる形状では、ワイヤーカット放電加工が候補になります。
既存穴へのキー溝追加、貫通スリット、外周の切欠きや輪郭変更などについて、ワイヤの進入経路と加工範囲を確認します。
底付き溝・止まり異形穴・小さな内角
底を残す凹形状などでは、形彫り放電加工を検討します。
加工したい形状に合わせた電極を使用するため、電極を製作できるか、加工位置まで進入できるかも確認します。
小径穴・ワイヤのスタート穴
小径穴や、ワイヤーカットに必要な貫通スタート穴では、細穴放電加工が候補になります。
必要な穴径、深さ、穴の傾きや寸法公差などを確認して判断します。
完成済みの穴や基準面との位置関係が重要です
追加工では、既に仕上がっている形状を基準に、新しい形状を配置することがあります。
例えば、
「既存穴の中心に対してキー溝を追加する」
「研磨済みの基準面から一定位置に穴を加工する」
「他の溝に対して指定角度で切欠きを入れる」
といった加工です。
この場合、追加する形状の寸法だけでなく、どこを基準に位置や角度を決めるかが重要になります。
図面には、加工基準・寸法公差・幾何公差を明記してください。既存形状の精度が追加工の位置決めに関係する場合は、現品の状態も確認します。
材質・硬度・表面処理もお知らせください
焼入れ後の部品では、材質名だけでなく、熱処理内容や硬度も確認します。
また、表面にめっき・コーティングなどがある場合は、加工箇所や通電、保持への影響も検討する必要があります。
ご相談時には、可能な範囲で次の情報をご提供ください。
- 材質・材種
- 焼入れ・焼戻しなどの熱処理内容
- 硬度
- めっき・コーティングなどの有無
- 研磨済みの面や、傷を避けたい箇所
- 現在までの加工内容
放電加工は導電性材料が対象です。硬さだけで対応可否を決めず、材料と形状の両方から検討します。
支給品の保持方法と加工順序を検討します
完成に近い部品は、素材から製作する場合に比べて、保持できる場所が限られることがあります。
薄い部分、細い部分、仕上げ済みの面などがある場合は、加工中の支持やクランプ位置にも配慮が必要です。
また、スリットや切欠きの追加によって部品の剛性が下がったり、残留応力の解放によって変形したりする場合があります。
加工箇所だけを拡大した図面に加え、部品全体が分かる資料もご提供ください。形状に応じて保持方法と加工順序を検討します。
ご相談から追加工までの流れ
- 図面と現在の状態をご提供ください
完成図面、変更箇所、現品写真、材質・硬度、数量などを確認します。 - 加工方法と基準を検討します
貫通・底付きの区別、工具や電極の進入、保持方法、要求精度を確認します。 - 必要に応じて現品を確認します
図面だけでは判断できない既存形状や保持条件を確認します。 - 加工範囲・費用・納期をご案内します
加工条件が明確になった段階で、お見積りします。
図面と現品に違いがある場合は、あらかじめお知らせください。
お見積り時にご用意いただきたい情報
- 完成図面
- 変更前・変更後が分かる資料
- 追加工箇所を示した図や写真
- 材質・熱処理内容・硬度
- ワーク全体寸法
- 現在の穴・溝・輪郭の寸法
- 加工位置と基準
- 寸法公差・表面粗さ
- 必要数量・希望納期
追加工部分に色を付けたり、変更箇所を囲んだりしていただくと、加工範囲を把握しやすくなります。
焼入れ済み部品の追加工を1個からご相談ください
焼入れ後の部品に穴・キー溝・スリット・輪郭変更が必要になった場合も、現在の部品状態から加工方法を検討できる場合があります。
阪神精工では、放電加工を中心に、必要に応じてマシニングや研磨などを組み合わせ、単品・試作・支給品への追加工をご相談いただけます。
「完成した部品の、ここだけを変更したい」という場合は、完成図面と現在のワーク状態、追加加工箇所をお知らせください。


